脳腫瘍の術後と空間の認識

脳腫瘍(右頭頂部)の術後の運動療法(ポストリハ)として通われている方です。
 セッション前

☜セッション後半
右頭頂部の手術ですから、当然左半身に若干の動きにくさがあります。ただ、見た目上は本人が思うほどの大きな差異は見られません。
さて、セッション前にはやはり腰が後ろに突き出て、まっすぐに立ちづらく、実際、仙骨を前方に押してもビクともしません。
硬いというより、抵抗しているので、抵抗してしまう原因を探らないと、例えばストレッチなどでは大して改善できません。
手術の影響ということで考えると、左側が悪いかと思いきや、実際は、最初の反応は右側でした。
右脚、右腕、などを調整し、
そこから左側胴体、胃のあたりから左仙腸関節、左内転筋が反応が出だしたのでそこらへんを感じてもらいながらセッションを進めた時点で、もう一度立ってもらうとかなりまっすぐに立てるようになりました。
まずはそこまでが身体に関する部分。
そこで確認のため、立って仙骨の前方への移動を確認すると仙骨は少し前に押せるようになりましたが、まだやや動きが少ない。
つまり重心の移動がまだ上手くできないということです。
そこで、空間の意識を調べてみると、左前、もっと薄いのは左後ろ側でした。
そこを意識すると、仙骨の前後への動きがスムーズになります。
また歩く時、私左側、または左後ろで一緒に歩くと安定感があるとのことです。
つまり、右脳の手術によって体そのものもありますが、空間の認識のほうが強く影響を及ぼしているということかもしれません。
最終的には重心の移動がスムーズになった分、姿勢も歩きも非常によくなりました。
以前にリハビリではまっすぐ直線上をあるように指導されたこともあるそうですが、直線上を歩こうとすると足元を見ることになり、姿勢に影響がでるんじゃないかなと思います。
この方にとっては左側を意識するほうが結果としては良いようです。
まっすぐというのは絶対的な基準であって、意識の目標とは違っていることは多々あるので注意が必要だと思います。
ちなみに、空間の認識の状態はリモートでも見ることができます。ご興味ある方は是非。

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